雑記帳

電子計算機の"明後日"から、他愛もない話まで。

インピーダンスマッチング

今回はちょっと計算機ネタから外れてみます。


実は、結構昔からオーディオに興味があります。

といっても、銭も大音量を鳴らせる環境もありませんので、実家の余りものからスタートして、(アナログ回路の勉強と称して)真空管アンプキットTU-870と、小信号用V-FETにBJTのバッファをいれたA級アンプ、スピーカキットSX-WD5KTといろいろ作ってみて、中身を色々弄りながらささやかに楽しんできました。


アナログの雰囲気というか魔物というか、そういう奥深さに触れられたのは大変面白かったのですが、その際の感覚として、世間一般に言われている定説とは異なるものがありました。


普通、スピーカの信号ソースは電圧源であることが望ましい(つまり、Z=0Ωに近い方が良い)とされていますが、個人的には「マッチング状態(つまり、スピーカのZと概ね等しい)」の方が聴き易く、違和感が無いように感じられました。高音が刺さることも無く、それでいて物足りなさも感じない、長く聴ける自然な鳴り方のような気がします。


但し、スピーカのインピーダンスは入力信号の周波数によって大きく変化します(例えば、SX-WD5KTのカーブは取説に記載がありますので、お持ちの方は参照下さい)。つまり、公称インピーダンスに合わせてもあまり嬉しくありません。カーブから、大体の帯域でマッチング状態と近くなるような抵抗値を選び、それを信号源の出力インピーダンスとなるようにします(ここがポイント?です)。

 SX-WD5KTを例にとると、(f0近辺は変化が大きすぎるため、止むなく除外して)大体7~8Ω位かなと思います。


通常のパワーアンプを使う場合は上記抵抗をスピーカと直列に、電流源になっているアンプの場合はスピーカと並列に入れます。ライン出力等、微妙な出力インピーダンスの機器を使う場合は…抵抗の代わりにトランスでマッチングをとって下さい。機器を過負荷で破壊しないようにご注意下さい。また、抵抗も定格電力は余裕のあるものを使用して下さい(10Wのセメント抵抗等…)。


抵抗をはさむだけであれば大した出費ではないと思いますので、興味のある方は遊んでみて下さい。